RECOジャパン  全国からあなたの自動車生活応援します
 サイトマップ
 
 
HOME  |  中古パーツ販売  |  修理工場  |   部品供給企業  |   会社概要  |  問合せ(Contact Us) 
 
 
 
 
 特集記事一覧 
特集2:日本発「近未来カー」
 ・ 燃料電池車の大量普及は困難。燃料念となる水素の安定的が最大ネックnew
 ・ 先進型LPG車、2005年東京トラックショーで発表
 ・ 温暖化防止社会へ、究極の研究開発スタート
 ・ 愛知万博のシャトルバスにGTL。GTLって何?
 ・ 交通安全環境研究所が、DME大型トラックのデモ走行

特集1:「レクサス」で変わる国内マーケット
特集2:日本発「近未来カー」
特集3:第39回 東京モーターショー2005
特集4:東京オートサロン2006
特集:日本発「近未来カー」

 燃料電池車の大量普及は困難。
     燃料念となる水素の安定的が最大ネック
new

  地球環境のために期待される燃料電池自動車だが、現状では「燃料となる水素の安定的供給が最大の課題になる」―。こういう認識が一般的になりだしている。自動車技術関係の第一人者として政府の委員会などにも名を連ねる某大学の教授が、懇談会で明らかにしたものだ。

  燃料電池車のシステム自体は開発が進んでおり、性能アップもしているが、最大のネックは、燃料となる水素を多量にかつどう安定的に供給するかにあるという。同教授によると「自動車の歴史は燃料の歴史」とし、天然資源ではない水素を安定的に供給することについて「誰も明確な答えを持っていない」との見解を示した。また、天然ガスを分解し、燃料電池車の燃料となる水素を取り出し供給することも実証段階に入っているが、「総合評価をすると、天然ガスを分解する時点で3割ほど効率が落ちる。燃料電池車より総合的なエネルギー効率はディーゼルハイブリッド車が上」という判定を下している。

  さまざまな場面で宣伝されている「地球環境のために燃料電池自動車の大量普及を」という絵図は、現時点ではめども明らかにならないほど先の話となるようだ。このプロジェクトのために、毎年300億円ほど国家予算が使われているが、「ゆとりのあるうちに、ある程度の規模で走らせて、インフラの問題その他を経験しておくことが大事」とし、教授自らも燃料電池車の国家プロジェクトにかかわっているだけに、現在のプロジェクトがけっして無駄ではないことを強調してはいる。

  いずれにしても化石燃料に続くエネルギー源をどうするかは、国家戦略的に重要な課題に浮上している。このため、アメリカも日本と同程度の国家予算を計上し、燃料電池車のプロジェクトを進めている。ほとんど結論は出ている燃料電池車ではあるが、ノウハウ・知見をどれだけ積むか、それにどれだけの国家予算をつぎ込むか、米国のエネルギー省と日本の経済産業省との間で、腹の探りあいも行われているそうである。

 

 先進型LPG車、2005年東京トラックショーで発表

  LPG(液化石油ガス)の先進型エンジンを搭載した小型トラックが、東京・江東区の東京ビッグサイトで10月12日から始まる「2005年東京トラックショー」で発表される。LPG車はタクシーで利用されてきているが、従来型はミキサータイプ、ガソリンエンジンで言えばキャブレター方式の旧式タイプのものがほとんど。開発されたトラックは、「VPI」と略称する電子制御LPG加圧気噴式で、インジェクションシステムでLPGを噴射し、エンジン出力や燃費効率なども従来タイプに比べ大幅に改善している。

  このエンジンは、コープ低公害車開発、日気サービス、伊藤忠エネクスの3社が、資源エネルギー庁の補助事業として取り組んだ。1.5t積みの日産アトラスをベースに改造し、VPIを取り付け、LPG専用車とした。

  インジェクション方式のLPG車は、欧州ではすでに一般的。旧・日本石油の子会社が、欧州からこのシステムを持ち込み、タクシー車両の改造を試みたが、エンジントラブルが続発した。タクシーのメーン車種であるトヨタのクラウンが搭載しているエンジンと、効率的なLPGシステムとの相性があわないことが原因だったようだ。ただ、LPG車にも燃費改善が要求されだしており、トヨタもタクシー車両用にLPGのインジェクションシステムを開発している。

 

 温暖化防止社会へ、究極の研究開発スタート

  地球温暖化を防止する究極の車社会のあり方は、「500年は持つ」と言われる化石燃料を水素と炭素に分解し、水素だけを燃料に使い、炭素は海底深く埋蔵すればよい―。だからというわけでもないのだが、経済産業省は、水素の貯蔵や輸送に関する技術開発に乗り出すことを決めた。産業総合研究所内に研究センターを設置し、2006年度から12年度まで技術蓄積を進める。

  産業総合研究所と言えば、旧「工業技術院」時代から自動車のパワートレイン開発に取り組んできた。しかし、「今の時代、自動車のエンジン開発だけでは、国からの補助金が出ない」と産総研OBは語る。そこで、水素社会を前提にした研究開発に本腰を入れることになったのだが本格的な取り組みが始まるのだが、実用化につながるかどうかは疑問だ。通産省時代、カナダの膨大な水資源を活用し、水力発電で水を分解し、水素を作り、エネルギーとして日本に持ち込んでくるという研究プロジェクトに取り組んだことがあった。しかし、その後の話しは聞かない。

  今回も同程度に実用化は「眉唾(まゆつば)」といえる。

  先端技術の開発は莫大な資金が必要になる。米国では軍事産業がこれを担ってきた。大手を振って軍事産業を育成できない日本では、突拍子もない構想で先端技術の研究開発を維持する資金を投入するしかないのだ。このベースになるのが、今は水素社会で、自動車では燃料電池自動車ということになる。先端技術の開発に取り組むことで、まったく思いがけない成果を手に入れる可能性もあるのだ。

  かつての「自動車用小型セラミックガスタービン」の開発プロジェクトでは、ガスタービンエンジンが実車に搭載されたわけではないが、日本のセラミック利用技術を大幅に進めることに成功した。国力を維持するためには、深謀遠慮は欠かせない。

 

 愛知万博のシャトルバスにGTL。GTLって何?

  愛知万博のシャトルバスに、GTL燃料が供給され始めた。対象となったのは万博八草駅と万博会場を結ぶ路線などで使われるJR東海バスのディーゼルハイブリッドバスで、万博が終了する9月25日まで、この燃料の供給は続けられる。

  GTLとは、「Gas to Liquids」のことを指す。天然ガスから合成してできた液体燃料のことだ。軽油成分と同質の炭化水素が合成されることから、合成法の名をとってFT(フィッシャー・トロプシュ=発明した化学者の名に由来する)軽油とも呼ばれる。セタン価は75〜80と、石油精製で得られるの軽油(通常はセタン価45〜50)より高く、硫黄や芳香族を含まない。

  硫黄や方向族を含まないということは、ディーゼルエンジンの排出ガスに含まれるススやPM(粒子状物質)の発生が、燃料の性質上極めて少ないことを意味する。ディーゼルエンジンにしっかりした対策をしなくても、目立つようなスモークを出すことはないともいえるのだ。シェルは、1993年からマレーシアのビンツルに商業生産を行うためのGTLプラントを建設し、世界各地へ供給している。また、中東のカタールにガス田開発と一体になったGTLプラントを建設する計画が発表してもいる。

  今回使用されるGTL燃料は、ビンツルのプラントで生産されたものだ。すでにタイではこのGTL燃料が販売され、スモークによる大気汚染の防止に一役買っている。

  排出ガス対策の一環で、軽油から硫黄分が削減され、50ppm以下の低硫黄経由が販売されている。触媒、フィルターなどの後処理装置で排出ガスをクリーン化するには、燃料の性状も重要なファクターになる。今後の排出ガス対策には、燃料からのアプローチも必要になるということだ。

 

 交通安全環境研究所が、DME大型トラックのデモ走行

交通安全環境研究所が、DME大型トラックのデモ走行

  国土交通省関連の独立行政法人、交通安全環境研究所は、埼玉県熊谷市にある同研究所自動車試験場でGVW(車量総重量)20dのDME(ジメチルエーテル)大型トラックのデモ走行を行った。DMEは、化粧品などのスプレー缶で噴射剤として使われてきた。天然ガスや石炭などから合成する無色透明のガスで、約6気圧で液化し、セタン価が高いことからPM(粒子状物質)が出ないディーゼル燃料として、注目されている。

  交通安全環境研究所のDME大型トラックは、日産ディーゼル工業とともに開発を進め、昨年のモーターショーで公開している。直列6気筒、総排気量6.9gの搭載エンジンはインタークーラーターボ付きで、最高出力は199`h/2700回転。モーターショー出品車とは、大幅に噴射ポンプなどを改めたと言われているが、大量EGR(排気循環)システムと専用の排気後処理システムを採用し、NOx(窒素酸化物)排出で新長期規制規制値の20分の1、PMでは同じく規制値の20分の1以下という大幅なクリーン化を達成、2009年に実施する方向で検討されている「ポスト新長期」の規制値も難なくクリアした。今後、大臣認定を取得し、公道走行試験を始める準備を進める。

  最大積載量10dの大型に使われるエンジンで、総排気量7リッターというサイズは小さめだが、燃料の性質により、中・低速トルクはベースエンジンより高い設定が可能。煙が出ないために、スタートや加速でエンジンに負荷をかけても大丈夫だそうで、環境に優しく使いやすいエンジンと言えそうだ。

 
 
 
  Copyright (c)2004-2005 RECO JAPAN Corporation. All Rights Reserved.