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トヨタ自動車の渡辺捷昭新社長はじめ副社長7人が出席したトヨタ新首脳陣の記者会見が27日、都内のホテルで開かれた。渡辺社長は冒頭の挨拶で、「足元を固め、もの作りの基盤強化、兵たん線の見直しに取り組みたい」などと述べ、もの作りに足場を置いたトヨタ自動車の手堅い企業運営を協調した。その一方で、大企業病の兆候に関する質問に、「私も(兆候を)感じている」などと答えており、「原点に帰ってやるべきところからやっていきたい」という渡辺社長以下トヨタの首脳陣にとって最大の敵は、肥大化した組織の内部にあるようだ。
中国と燃料電池開発に担当副社長を配した新布陣についての質問に、渡辺社長は「中国は生産配置、車種展開が終わり、中長期的に拡販する段階に入った。(副社長を配したどちらの課題も)重要テーマでと考えてもらって結構だ」と答えた。
また米国人記者から「米国市場のウエートが高いのに米国人をボードメンバーに加えないのか」という質問も。これに対しては「常務執行役員でカナダ人を含め4人の常務役員がおり、北米でオペレーションするには十分な体制だと考えている。ボードに加えるかどうかは将来課題」とした。
渡辺社長が「新しいチーム」と会見で紹介した副社長陣は以下のとおり。
▽浦西コ一(うらにし・とくいち)=海外関係(海外企画、米州、欧州・アフリカ、豪亜中近東)▽岡本一雄(おかもと・かずお)=技術(技術統括、技術管理、デザイン、商品開発、車両技術、モータースポーツ)▽笹津恭士(ささづ・きょうじ)=国内営業▽木下光男(きのした・みつお)=経営企画、総務人事、経理財務、情報システム、事業開発、渉外広報、住宅事業▽内山田竹志(うちやまだ・たけし)=生産、TQM、環境▽瀧本正民(たきもと・まさたみ)=品質保証、技術、FC(燃料電池)開発▽豊田章男(とよだ・あきお)=商品企画、情報事業、調達 なお稲葉良み(いなば・よしみ)副社長=海外関係(中国)、カスタマーサービス担当は所用のため、会見は欠席。 【DANN】
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