その3:ヒストリック
最近、隠れたブームになっているのが、往年の名車だ。「ヒストリックカー」などと呼ばれ、それだけのショーも開催されているほどだ。昭和30年代、40年代の往年の名車に1000万円もの費用をかけてレストアし、乗っている人も多くなった。手書きで図面に描かれたボディーラインは、現在のCADでは表現できないようなヒューマニティーにあふれている。オートサロンにもそうした懐かしい車が散見された。
『トップシークレット CERICA LB』
70年代にトヨタが生んだ初の国産スペシャルティーカー「セリカLB(リフトバック)を参考出品していたのは、「トップシークレットUボディーワークス」。千葉県市原市に拠点を置くBP事業者で、板金修理からレースカーの製作までボディーのことならすべて対応可能だそう。新車以上にその美しいボディーラインが再現されたセリカLB、懐かしさと憧憬がよみがえり、いくらで譲ってもらえるのか聞くのを忘れた。(写真:トップシークレット CERICA LB)
『TOYOTA セリカリフトッバク』
今あっても完成度が高いスタイリングということなのだろう。MAZIORA(日本ペイント)のブースでも、「セリカLB」がすえられていた。MAZIORAと米国カスタムペイント大手の「ハウス・オブ・カラー」とのコラボ記念ということで、カスタムペインターとして世界的に名を知られたクレーグ・フレーザー氏の手によりペインティングされ、外観はアメ車風にカスタマイズされている。さらにオーディオチューンのベース車として、尾林ファクトリーの手によるカスタムオーディオを装備、爆発力も秘めていた。 (写真:TOYOTA セリカリフトッバク)
『TIROS ケンメリ』
ベースは日産スカイラインだが、セリカLBと同時期に登場した4代目のスカイライン。「ケンとメリーのスカイライン」というキャッチコピーが有名となり、通称「ケンメリ」といわれる。内装カスタマイズを行っているタイロス(三重県鈴鹿市)が、内装をレストアした「ケンメリ」をダイハツ「タント」とともにブースに展示。エンジンなどはノーマルだが、この車のハンドルを握って虹の向こうにでかけてみたくなる中高年は多いはずだ。 (写真:TIROS ケンメリ)
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